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第18話 疋田さん、海外に行く。

Autor: satomi
last update Última atualização: 2025-10-13 07:41:24

 ヒカルは仕方なくスケスケのネグリジェを着た。

 亨はその姿を見て一言「これはこれでいいんだけどなぁ…明日、二人で買い物に出かけないか?」

「それはそうと、パジャマ貸してよ」

「俺、パジャマ持ってないもん。浴衣」

「それでもいいし、ジャージでもいいから‼」

「明日…」

「わかった一緒に行くから、貸してください」

 そしてヒカルは念願の浴衣を手に入れた。

「着付けできる?」

「…」

「してあげようか?」

「あったかければどうでもいいわよ‼」

「それじゃあ、俺が温めちゃうよ?」

「すいませんでした。着付けしてください」

「わかればよろしい」

 ヒカルはまたも自己嫌悪に陥った。

――うーん、どうしたもんか。我慢させて一気にってより小出しにするほうが楽?

 ヒカルは亨に抱きついて

「そしたら、亨さんが温めてくれる?」

と言った。

「楽しみは取っとく方が後が楽しいから、今は止めておくよ。ほら、着付けするから」

意外にも紳士な対応にヒカルは驚いた。

「後っていつ?」

「買い物の後」

――明日かー‼マジでちょっとだな

 翌日、買い物に行く。と、ヒカルを国際便にのせてフランスへ行った。

「日本で高校生が昼間にうろうろしてたら補導されるだろ?」

 確かに…でもヒカルはフランス語出来ない。

 亨が流暢なフランス語で会話をしてる。

「何を言ったの?」

「服の店を探してるって言ったのさ」

――その割には会話が長かったけど?

「これにしようかな?」

「えー?それ、脱がすのめんどくさ…」

「これに決めた!同じの色違いで3着お願い。あ、訳してね…訳してください」

 何やらフランス語で会話が…カードでしょ?

「あとは、亨さん!浴衣じゃなくて、パジャマ着て下さい!」

「浴衣の方が脱ぎ、脱がせやすいんだけど?」

「そういう問題じゃないの‼」

「えーと、英語通じるんでしょ?」

 ヒカルは英語で全部話した。亨に合うパジャマが欲しい。と。そしたらなぜか脱ぎやすそうなパジャマを持ってこられた…。

「違うのよ。普通の。ノーマルな‼」(※以下英語)

「こちらでしょうか?」

――何で脱ぎやすそうなのばっかかなぁ?まさか

「私が選んだの。脱がしやすいんじゃないの?」

「バレた?」

――ああ、こいつはそんなんばっかだ。

 ああもう、有名ブランドのパジャマにしよう。サロンは絶対英語通じるし、変なデザインのはないから。

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